著者初読み。
「120%お仕事小説」の帯に惹かれ、手に取った一冊。
舞台は平成になったばかりの北海道のローカル紙「北海タイムス」。解説によれば、実在した新聞社なのだそう。
そこに新卒で入社した野々村の成長を描いた作品。
他の方のレビューにもあったが、何故、今この時期に平成初期の新聞社を舞台にした、ブラック中もブラックな会社の小説なのだろう?とその疑問が真っ先に浮かぶ。
平成になったばかりの時代はバブル期でもあったが、実際に新卒の給料なんて、たかが知れたもの。それでも働く昭和の意地のようなものがあった時代だと思う。
そこに不満たらたらで働く野々村の姿は、ゆとり世代にしか思えず、読んでいて、違和感といら立ちが先立つ。
野々村の中の何が「自分こそが取材記者」「お金がなくてもタクシー通勤をやめられない」に結びつくのかも謎。
気持ちを入れ直すまでが長いし、ブラックな職場環境に救いもない。
ネット時代の現世に「昔は良かった」と言うことだけを伝えたかったのだろうか?
他の作品を読んでいないからなのか、作家さんの良さも分からず…
権藤の話がとっても魅力的だっただけに、そこに行きつくまでの過程がとても残念。
読書状況:読み終わった
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微妙・・・
- 感想投稿日 : 2020年1月8日
- 読了日 : 2020年1月8日
- 本棚登録日 : 2019年11月30日
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コメント 1件
ことぶきジローさんのコメント
2020/01/09