1880年に発表されたモーパッサンの出世作。100年以上前の作品ながら、今読んでも強度は薄れていない傑作。
「娼婦なのだから体を売るのは簡単なはずだ」
ブール・ド・シェイフが浴びる酷い言葉は、今の日本でも夜の仕事をしている女性たちに浴びせられる言葉だろう。
その上で自己責任へと向かわせる富豪たちの印象操作には既視感を感じた。
だからこそ最後に、その乗車する客たちに当てつけのように響かせるフランス国家ラ・マルセイエーズは、その歌詞の内容も含めて強く響いた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2023年8月8日
- 読了日 : 2023年7月29日
- 本棚登録日 : 2023年7月30日
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