公家源氏―王権を支えた名族 (中公新書 2573)

著者 :
  • 中央公論新社 (2019年12月17日発売)
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本棚登録 : 156
感想 : 11
4

源氏といえば武士!というイメージをそっと塗り替えてくれる本ですが、天皇の多さと系統の煩雑さでとりあえずの大筋はつかんだけどごめん名前は全く頭に入らなかった・・・。
村上源氏は息長く活躍したってことと、ずっと昔から公家は藤原氏に遠慮してたんやなってことは覚えました。源氏物語にもそういう社会背景が反映されていたり、お寺の偉いさんを勤めた源氏のお歴々などの紹介も面白かったです。どうして仁和寺の法師のエピソードはアホなのが多いのかという理由も、この本を読めば納得です。大きなお寺の座主や長者はだいたい尊い家系の方が務めますよね・・・。あと摂関家の発生から消滅までを追えたのも良かった。大昔に勉強した日本史で、あれこれと覚えさせられたあんなことやこんなことのバラバラな事項が、公家源氏を軸にして自分なりに納得できる感じで読めました。とにかく何度もいうけど名前を覚えるのが無理すぎて、この人は何天皇の何番目だとか、いま筆者が出したこの人は誰の子供なんやと、系図も丁寧にのせてくれてるんだけど遡ってきりがないし覚えられないし色々と無理。
とても勉強になる本だったことには違いないので★4つです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2021年2月4日
読了日 : 2021年2月4日
本棚登録日 : 2021年2月1日

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