原罪の庭 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2003年10月15日発売)
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感想 : 56
5

今回は重要なキャラ「蒼」の過去がわかります。
前作「灰色の砦」の3ヵ月後の設定で、
自分を責めるあまり、病んだ状態にあった京介が
復活するきっかけになった3年前の薬師寺一家惨殺事件。
温室で惨殺死体と一緒に発見された7歳の香澄。
現場の状況から犯人と疑われるが彼は言葉を失い、闇に囚われていた。

香澄を犯人と仮定した上で事件の取材をしたがる女ルポライター。
なついた香澄を母親のように見守り世話をする京介。
犯人や、他の登場人物についてはある程度想像つくんだけど
あんな事をした理由がわからなかった。
それは京介の口から語られる事になるのだけど、泣きます。

著者あとがきで「読む順番が変わると感想や楽しみ方が
変化するという現象が起こっている」とある。
だから、順番に読むことをお勧めします。
深春とふざけあっている明るい蒼や
必死に乗り越えようとしている蒼を知らなければ
感情的なものは半減するし、
謎が解ける瞬間の感動は、味わえないと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 建築探偵
感想投稿日 : 2010年3月11日
読了日 : 2010年2月5日
本棚登録日 : 2010年2月5日

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