978-4-478-06857-1
C2030¥1400E. 実用・単行本・社会科学総記
遅読家のための読書術
情報構図でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
2016年2月25日 第1刷発行
2016年4月27日 第5刷発行
著者:印南敦史(いんなみ あつし)
発行所ダイヤモンド社
カバー袖より
ここで1つの結論めいたことを言っておけば、つまるところ、遅読家というのは能力の有無ではなく、読書のとらえ方に由来しています。
「本を早く読める人」と「遅くしか読めない人」がいるわけではありません。
「熟読の呪縛から自由な人」と「それにまだ捕らわれている人」がいるだけなのです」
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はじめに なぜ「1ページ5分」の遅読家が年700冊の舎評価になれたのか?
1 なぜ読むのが遅いのか?
2 なぜ読む時間が無いのか?
3 なぜ読んでも忘れるのか?
4 流し読みにもルールがある
5 本とどう出会い、どう分かれるか
終章 多読家になって見えてきたこと
おわりに 10年後には7000選冊の世界が待っている
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手にした理由
自分の「読書」ってものに疑問を抱いたから。
時々、速く読むとか、忘れない、とかたくさん読むとか色々読んでみている。
本を読むのが楽しい時もあるし、そうでない時もある。
あさましい人間なので、知らないことを知るのは楽しい。
また、「本」というものが思い出の品であったりもする。
時代や、著者さんの生活を想像したり、物語に浸ったりもする。
紙本好きなので、素敵な装丁やデザインに、どんな人がつくったのかなぁとか
昔読んだときはこんな風に感じなかったとか
絶対名作!!って言われている本が「よーわからん…」となったり、べらぼうな楽しみの他に迷いや不安もありつつ本を読んでいる。
目次から、選書の方法と処分や本棚についての部分が面白そうだなって思っていて、これから読んでみる。
まえがきでは、著者さんは本を読むのが遅かったそうですが、現在は違うみたいです。
私個人として、早く読む事が必要にはならないだろうけど、知っておくのは悪くないだろうなぁっても思います。
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他の方も書かれていますが、「ビジネス書、実用書等からいかに早く自分の欲しい情報を得るか」と言う事について紹介されています。
そして、その中でも大量に情報を入手し、選び取る必要がある人向けと思われます。
読んで楽しいとか、余韻が残るとか、そのような本の読み方ではないようです。
ただ、ビジネス書だとして、自分の欲しい情報(悩みの解決や新しい取り組みのヒント)が記載されていたとして、実行して検証して修正して実行してみるという過程については記載されていません。
本はたくさん読んで、記録を書いて、3か月後には捨てましょうと言う事なので、発売3か月を過ぎた本はそもそも本を買うのがためらわれる気がします。
(全部捨てろとは書いてないけど)
本に線を引く、書き込みについても書かれています。
なんのために線を引くか?
線を引くことで覚えられる人は、線を引けばいい。
後で見返すために線を引くのは目印になる。(覚えるかどうかは別として、目印にはなる。)
学生時代、教科書に線を引いても(そして、何度も見るのに)ちっとも覚えなかった私には向かないって感じです。そもそも、本に手を加えることに抵抗があるから、「無理に線を引く読み方はしないでよろしい」と思った。
さらに、大量に本が有るとすると、いちいち開かなくても目印を探せるように付箋をつける今のパターンが現在の自分に合っている感じです。
選書について
とにかく大量に本を読む事が必要がある人には有効かも。
自分以外のフィルターで選ばれた本を開いてみること(試してみること)は否定しないけど(ある意味それも楽しみではあるけれど)、仕事以外でムリクリ読むと、本嫌いになりそうで怖い。
さらに、記録をってことになると、読書感想文の呪い?
つまらなかったとか、役に立たないとか合わないってのも記録か。
本の処分について
背表紙を見えるように並べ、奥付から出版日を確認し、3か月を超えたものは処分対象w
うぅ‥。この人の書棚を見てみたい。
「遅読家」ではまだ検索にヒットするのは、この本と、この著者さんだけ。
「遅読」については「じっくり時間をかけて、読む事」と有り、対義語として速読と有りました。
このタイトルに引っ張られて読んだわけですが、内容としては、本をじっくり読む習慣を持つ人が何らかの事情で大量の情報を本から読むときの方法の一つ。という感じです。
早く読めるようになるには、トレーニングとして早く読める本を多量に読み続けるという手法が紹介されていましたが、「それを楽しめるのか?」、「それが必要なのか?」は個々人によるでしょう。
- 感想投稿日 : 2022年3月26日
- 読了日 : 2022年3月28日
- 本棚登録日 : 2022年3月20日
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