盛和塾という稲盛さんが創設した経営者向けの塾の参加者との対話(Q&A)形式で書かれている。
塾生は中小企業の経営者が多く、生々しい悩みの質問が多く、経営の現場をリアルに感じながら読むことができる。
稲盛さんの回答を通じて、この人は真の経営者であるということを感じた。会社、仕事、社員、顧客に真摯に向き合う姿が素晴らしい。
原理原則は何かというと、正、不正の判断基準、または善悪の判断基準、公平、公正、誠実、誠意、愛情、正義、博愛、正直、素直等々のベーシックな言葉で表せる倫理観です。この倫理観を持っていなければ、ともすれば己の欲望が物事の判断基準になるというケースが多くなりがちです。
会社というものはトップの器以上には大きくはなりません。したがって、人を治めるためには、経理・会計を治めると同時に、貴方の魅力、すなわち人間性・人格をもってしなければなりません。 では、人格でもって部下を引きつける経営者とはどういう人物なのでしょうか。私は、「仁」「義」「誠実」「公平・公正」「勇気」という五つの言葉で代表されることができる人だと考えています。つまり、思いやりがあり、義理人情に厚い人で、陰日向なく努力する人、そして人事に際しては私情を挟まず、事にあたっては決して卑怯な振る舞いをしない人です。しかし、よほどの修行でもしていなければ、このような人格が一朝一夕で身につくはずもありません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年5月6日
- 読了日 : 2021年5月5日
- 本棚登録日 : 2021年5月5日
みんなの感想をみる