昨日までの世界 上: 文明の源流と人類の未来

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2013年2月1日発売)
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自分が持っているあらゆる価値観が絶対的ではないと知る。とはいえ、その価値観はその文化を育んできた背景の中で、より平和で幸福な方向へと向かってかなり合理的に決定されてきているのだと考える。わたしはいまの世界の価値観を受け入れつつ、変えるべきことを変えていきたい。

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・伝統的社会 社会的ネットワークが強調される。同じコミュニティでは勝ちも負けもない。
・現代国家社会。特にアメリカ 個人の重要性が強調される。自己利益最大化、自分本位の個人主義、個人間の優劣

▲子供に優劣、競争させ、のべつまくなしに指示を与える→子供の発達を阻害
○人と会話して過ごす。受け身ではなく能動的に遊ぶ。社会性を身につける。


【現代国家と違う】
・放任主義の子育て。幼くても自分の行動に責任を持つべき。火のすぐそばで子どもが遊ぶ、火傷をすることも、ナイフを握ったり口に入れたり振り回すことも許容

・介添なしの出産=人間は強くあるべきで、自力で困難に向かうべき

★アロペアレンティング=アカビグミー族では1時間に平均8回いろいろな人に手渡される

【背景となる合理性】
・国家社会 VS 非国家社会
・国家社会は子供に利害をもっている。有能で従順な市民、労働者、兵士にする必要。
・中央集権的に決められ、道徳の範囲が決められる。

・狩猟民族では、食糧確保における女性の貢献度が高いと、父親の子育てへの貢献度が高い
・ニューギニア高地では男性は戦うもの、家族を守るもの、と考える

・狩猟民族は所有物が少ない=体罰が少ない
・農耕民族や牧畜民は所有物や財産が多い。=家族や集団全体に被害を与えるようなことを子供がしないように体罰。

・狩猟採取民族は徹底した平等主義。
・子供の発達が親の責任とは考えない

・狩猟採取民族は高齢者や病人を帯同できない。よって遺棄、殺害する。

・現代国家高齢者は社会的に孤立する傾向。利用価値が昔より低い。

★子ども夫婦の子育てを助ける
★加齢とともに向上する心身の属性を生かす=専門分野にかかわる知見や経験、人間や人間関係についての理解力、自分のエゴを抑えて他人を助ける力、多面的知識データベースが関与する複雑な問題の学際的思考の組み合わせ力
★管理、監督、教育、助言、戦略立案、取りまとめ
★高齢者が得意とし、かつ、やりたいことを任せる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年2月19日
読了日 : 2023年2月19日
本棚登録日 : 2023年2月19日

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