上・中・下巻を一気読み。7人の少女がそれぞれ1話ずつ花に纏わる物語を物語る「鈴蘭」から幕を開ける『花物語』。いずれも胸がキュンとする、吉屋信子風に言えば「あわれ」な花と少女(おとめとルビをふる事!)の物語の数々。結婚に否と言い、慕い慕われる少女と共に勉学に励もうとするがやはり結婚というものに理想を妨げられる吉屋信子作品に繰り返し登場する主張を扱った『黄薔薇』、紅蓮の炎に包まれ乙女2人の『燃ゆる花』が強く印象に残った。この52篇の物語を読み終わり、本の扉を閉じて、ワタシはそっと泪さしぐむのです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年1月3日
- 読了日 : 2012年1月3日
- 本棚登録日 : 2010年12月25日
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