イプセン『人形の家』特集。女性解放云々の小難しい問題ではなく、ノラの起こした借金と署名の偽造が発覚した時、「俺の幸福をお前は目茶苦茶にして」「俺は破滅する」と騒ぎ、事態が好転すると「俺は助かった」と、家庭も相手も切羽詰まっている時に俺が俺がのオレ様ヘルメル様、自分の事しか頭にない態度を見たら「自分だけが大事なのね、こんな人だったのか」って気付く、現代にも通じる、こうやって相手に幻滅してしまう話だと思う。平塚らいてうは、「このくらいで人間になれると思ったら大間違いでしょう。真の自己はそう容易に見えるものではありません」と手厳しい。
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- 感想投稿日 : 2010年12月16日
- 読了日 : 2010年12月16日
- 本棚登録日 : 2010年11月30日
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