蒲団・一兵卒 (岩波文庫 緑 21-1)

著者 :
  • 岩波書店 (2002年10月16日発売)
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本棚登録 : 858
感想 : 101
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「蒲団」
何も知らずに表紙のあらすじのみを見てから読んだので、まず主人公が既婚者であることに驚き。それも子供が小さいし、末の子は生まれたばかり。
それなのに女弟子に恋心を抱くとは何事。
最初から主人公の考えが今の世間的な意見からずれすぎていて不快感を感じた。
芳子も美人ではあるのだろうが特別な魅力は感じない。
しかし物語の展開は面白く、文章は綺麗。
最後で、蒲団とはこういうことか、と納得して笑えてきてしまった。
当時は文壇に衝撃を与えたそうだが、これからどんどん読まれなくなっていく作品だと思う。

「一兵卒」
蒲団を読んだ後なので期待していなかったのだが、文章が良い。
扱われるテーマによって感じ方が変わる。
飾っておらずリアルで、悲哀が心に迫ってくる作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月19日
読了日 : 2023年4月19日
本棚登録日 : 2023年4月19日

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