主君「押込」の構造―近世大名と家臣団 (講談社学術文庫)

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  • 講談社 (2006年10月11日発売)
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感想 : 5
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さすが名著。とても面白い。

主君「押込」は、追い詰められた家臣のクーデータではなく、近世国制のなかできっちりと位置づけられた正当な行為だったという。

それから、武士のアイデンティティは主君への絶対的忠誠でなく、個の確立にあった(山崎派だけは除く)というくだりも、武士のイメージが変わって面白かった。はたして、これは「武士道」の精神を現代の日本人のあるべき姿として理想するような論法を、すでにこの時点で喝破していたのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2007年11月13日
読了日 : -
本棚登録日 : 2007年11月13日

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