ぱっと手にとって字が大きいから読みやすいかと思ったら難解この上なかった。
討議民主主義が目指す合理的な道徳に対し強い疑念を抱いてることはまあ、わかった気がする。でも、著者が目指すという「闘技的複数主義」は結局どこへ向かうのか?というのはいまいちよくわからない。結局バラバラのままか、あるいはなんらかの強制によってひとつの集団が他者を抑圧してしまうのではないだろうか。抗争と闘技の境界線が、結局はよくわからなかった。
まあでも、本来矛盾するはずの自由と平等を、調和?和解?させようとする可能性を見出そうという大胆な姿勢は、困難きわまりないけどその意気込みはすごいと思った。しかしまあ、最初から諦めていたら確かに前進はないわけだし、今後この議論がどういう方向性を辿るのか興味深いし、僕も頭の片隅には置いておくべき問題だなあ、と思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治
- 感想投稿日 : 2007年1月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2007年1月26日
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