微生物の狩人 上 (岩波文庫 青 928-1)

  • 岩波書店 (1980年11月16日発売)
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感想 : 10
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 生物の自然発生説の否定から,伝染病の原因を突き止めたり,免疫ということを発見したりといった,人類と微生物との戦いの歴史が,章ごとにひとりの人物にスポットを当てながら書き進められていきます。原題は『Microbe Hunters』。そのままじゃん!
 上巻では,顕微鏡を発明したレーウィンフックにはじまり,パスツールまで。パスツールは,第3章と第5章の2回出てきます。
 秋元さんの日本語訳は,リズムもあって,読みやすいです。おそらく,原文ではもっと不思議な比喩や喩えがいっぱいあって,わかりにくいんだろうなと思います。だから,これでも,読みやすい方です。
 また,訳文には古い日本語(わたしが知らない言葉)が随所にあり,初めて見る日本語も出てきたりして,それもまたたのしいです。
 この科学史を書いたクライフという人がどんな人なのかは,上巻ではまったく解説がなくて分かりません。下巻に説明があるのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学読み物
感想投稿日 : 2020年11月11日
読了日 : 2020年11月11日
本棚登録日 : 2020年11月11日

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