イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか (はじめて読むドラッカー (社会編))

  • ダイヤモンド社 (2000年12月1日発売)
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ドラッカーの書から、戦前の重苦しいヨーロッパの空気が感じられます。

グローバルで、歴史を見据えたドラッカーの視野の広さには感動を覚えます。

表題にあるイノベータとは、企業のビジネスリーダではなく、経済的利害集団から、知識労働者へ、知識社会へと変容していく21世紀への社会に対する変革者をいっています。

戦後のポスト資本主義と大国家の出現によって、生じる、「機会の平等」と、「結果の平等」との不平等の是正と、年金制度の導入で、発言力が増している高齢者がもたらす政治勢力の再編をいっています。

加えて、知識社会、学校を卒業をしても尚、続く継続学習、ITがもたらす社会への影響
大都市の衰退がはじまり、規模が適正化されていく。

まとめである、「もう一人のキルケゴール」は、死に至る病とは絶望であるとの彼の言葉にかけて、キルケゴールの言葉は、人に死ぬ勇気を与えるが、同時に、生きる覚悟を与える。
との言葉で本書を締めくくっています。

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 現代史
感想投稿日 : 2021年12月9日
本棚登録日 : 2021年12月9日

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