地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

著者 :
  • 東洋経済新報社 (2007年12月7日発売)
3.81
  • (572)
  • (788)
  • (746)
  • (86)
  • (22)
本棚登録 : 7629
感想 : 793
5

フェルミ推定で、地頭力を鍛えるが本書のテーマです

頭のよさは3種
 ①記憶力がいい、物知り
 ②対人感性がよく、機転が利く
 ③考える力が強く、未知の領域で問題解決する能力がある ⇒地頭力

組み合わせ 
 物知り+対人感性 ⇒ 伝統的日本の大企業人
 考える力+物知り ⇒ 試験勉強
 考える力+対人感性 ⇒ 知識を伝える・知の触媒機能

地頭力は3つの思考力

 地頭力⇒圧倒的に仕事の生産性を上げる

 ①結論から考える ⇒ 仮説思考力
 ②全体から考える ⇒ フレームワーク思考力
 ③単純に考える ⇒ 抽象化思考力

フェルミ推定とは、把握することが難しく、ある意味荒唐無稽とも思える数量について何からの推定ロジックによって短時間で概数を求める方法のこと
フェルミ推定が試験に用いられる理由は、①質問の内容が明確かつ身近なもの、②正解がない、純粋に考えるプロセスが問われる、③簡潔でありながら、問題解決の縮図である

フェルミ推定の定跡
 ①アプローチ設定
 ②モデル分解
 ③計算実行
 ④現実性検証

フェルミ推定の6つのタイプの症状

 結論から考える⇒仮説思考力
 ①検索エンジン中毒⇒考える前に手が動く
 ②完璧主義⇒期限より品質を優先、正確な根拠がそろうまで結論をだせない
 ③情報コレクター⇒とにかく情報を集めたがる

 全体から考える⇒フレームワーク思考力
 ④猪突猛進⇒周りをみない、自分の視野だけをたよりにする
 ⑤セクショナリズム⇒必要以上に詳細なことに浪費している

 単純に考える⇒抽象化思考力
 ⑥経験至上主義⇒自分の経験のみをよりどころにしている

仮説思考力
 ・逆算する
 ・はじめ、からではなく、終わり、から考える
 ・できること、ではなく、やるべきこと、から考える
 ・自分、からではなく、相手、から考える
 ・誤謬:コミュニケーションにおける最大の問題は、それが、達成されたという幻想である
 ・手段、からではく、目的、から考える
 ・どんなに少ない情報からでも仮説を立てる
 ・仮説が先か、情報収集が先か
 ・前提条件を決めて前に進む
 ・限られた時間で答えを出す

フレームワーク思考力
 ・フレームワークを使うことで思考の癖を取り除く
 ・暗黙の思い込み
 ・座標軸を合わせる
 ・全体を高所から俯瞰する
 ・ズームインの思考移動で考える
 ・最適の切り口で切断する
 ・もれなくダブりなく(MECE)、粒度をそろえる
 ・KJ法の限界:アイデアを出してから分類するという手法であるため、これまでと違った切り口でのアイデアが出しにくい
 ・因数分解は、かけ算 売上=売価×数量=(定価×(1-割引率))×(市場規模×市場シェア)
 ・全体最適をボトルネックから考える⇒TOC(制約理論)

抽象化思考力
 ・抽象化とは1を聞いて10を知ること
 ・モデル化
  ①図解でモデル化力を鍛える
  ②枝葉を切る
  ③アナロジー(類推)で考える

地頭力を高めるためのツール
 ①フェルミ推定
 ②エレベータートーク 30秒で完結かつ要領よく、本質を伝える
 ③マジックナンバー3 3つでまとめる Plan,Do,See , QCD , 守破離、心技体、走攻守など
 ④キラーチャート 1枚の概念図で全体感を伝える

目次
はじめに
第1章 「地頭力」とは何か
第2章 「フェルミ推定」とは何か
第3章 フェルミ推定でどうやって地頭力を鍛えるか
第4章 フェルミ推定をビジネスにどう応用するか
第5章 「結論から考える」仮説思考力
第6章 「全体から考える」フレームワーク思考力
第7章 「単純に考える」抽象化思考力
第8章 地頭力のベース
第9章 さらに地頭力を鍛えるために
おわりに
参考・引用文献
フェルミ推定練習問題集

ISBN:9784492555989
出版社:東洋経済新報社
判型:4-6
ページ数:232ページ
定価:1600円(本体)
発売日:2007年12月20日第1刷
発売日:2008年02月14日第5刷

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 生涯学習
感想投稿日 : 2023年11月25日
本棚登録日 : 2022年12月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする