「大学論」というタイトルから、"昨今の大学について論じられた本"という認識で手に取りました。…が。漫画の大学の先生の奮闘記半分、大学での学びに対しての著者の意見半分、といったところでしょうか。
恥ずかしながら、この本で、「漫画を教える大学」というものの存在を知りました。
著者自身の学びの体験談や、教える側としての方法論などは、とても興味深かったです。大学がさらされている現状なども、実際に高校に出向いて感じたこと、高校生、親御さんと接した経験などから語られており、とても説得力がありました。
漫画の大学どうこうは別として、学生に対し、すこしレベルの高い要求をして、彼らをひっぱりあげるような課題の出し方は、どの大学にも必要ではないかと感じました。
大学生のレベルの低さばかり嘆いて、彼らに合わせたレベルに下げることばかり考えている教職員は、反省して見習うべき点だと思います。
ひとりの大学の先生が語る「大学論」として、非常に参考になった一冊です。
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カテゴリ:
3 社会科学
- 感想投稿日 : 2010年7月19日
- 本棚登録日 : 2010年6月10日
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