戦国の軍隊: 現代軍事学から見た戦国大名の軍勢

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  • 学研プラス (2012年3月1日発売)
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感想 : 14
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まだ第二章を読んでいるところですが、いま書いておきたい。
これは名著。日本の在野の歴史研究家は、ほんとうにレベルが高い。
本書全体を通しての問題意識を綴る第一章は、秀吉の小田原征伐の前哨戦である山中城攻めを、豪傑渡辺勘兵衛覚書を題材に辿る。
そこから、優れて組織的な鉄砲戦術と、手柄第一の個人プレーという相反する要素にどのように折り合いを付けたのか?という論点が提示される。
同じ在野の歴史研究家である鈴木眞哉の著書も面白かったが、本書はそれを上回る面白さである。
ちなみに渡辺勘兵衛は、『信長の野望』ファンならお馴染みの豪傑。山中城攻めでも、強襲を渋る主君中村一氏の判断を待たず、どんどん突撃していく。

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 軍事・戦史
感想投稿日 : 2012年12月12日
本棚登録日 : 2012年12月11日

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