前作まで、カドフェルの有能な助手だったマークは、教会附属の施療院で患者たちの面倒を見ている。
10月のある朝、尊大で倣岸かつ強大な領主が結婚式を挙げるため、施療院の横を通りかかる。続いて通りかかった花嫁は、40歳以上も若く、殆ど囚われ人のようだった。
花嫁が愛していたのは、若く向こう見ずな花婿の従者。その愛が露見した従者は盗みの罪をでっち上げられ、執行長官に逮捕されそうになって逃亡した。しかし、婚礼当日、花婿はどこともわからぬ外出先から戻らず、やがて絞殺死体として発見された。疑いは逃亡した従者に・・・・
施療院に暮らす少年や老人と逃亡者の交流、無謀ともいえる従者の花嫁にささげる愛、そして、決して知られることのない無償の愛が交錯し、切ない、哀しい愛しい物語でした。
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カテゴリ:
mistery ( hero )
- 感想投稿日 : 2004年10月10日
- 本棚登録日 : 2004年10月10日
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