ふたりのゴッホ ゴッホと賢治37年の心の軌跡

著者 :
  • 新潮社 (2005年7月5日発売)
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本棚登録 : 52
感想 : 6
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 画家であり、絵本作家、エッセイストの伊勢英子さん。彼女の中にいつしか棲みついたという2人の人物。賢治とゴッホ。
 アルルを旅すれば「賢治」が、小岩井や花巻を歩けば「ゴッホ」が現れてくるという伊勢さん。2人の類似点はともに37歳という若さで亡くなったというだけでなく、親の過度の期待や愛情、特定の弟妹への強い愛情、敬虔な宗教心、そして孤独。

 賢治の作品もゴッホの絵画もあまりに有名で、それなりに知ってはいるつもりだったけど、それが「イメージ」でしかないことがわかりました。知れば知るほど、苦しくてたまらなくなります。

 2人の足跡を追う旅は、もう一人の絵描きである「父」を探す旅であったのかもしれません。

 あぁ、それにしても「伊勢英子」さんという人の存在感は!半年経った今も胸に迫るものがあります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ア行の作家
感想投稿日 : 2010年2月16日
読了日 : 2010年2月14日
本棚登録日 : 2010年2月14日

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