先月柚月裕子さんの医療小説『ミカエルの鼓動』を読んで
とても面白かったので、こちらも読んでみました。
そちらのレビューに今年「夢中になって読んだ」
なおかつ「ラストも満足いくものだった」小説を
七つ書きました。
この度『黙約のメス』も加えます。
医療小説の面白さは歴史小説に似ている。
鵜呑みにしてはいけないけど、本当っぽくて
いろいろ知識を得ているような楽しさがある。
そのポジションにおける複数の人物の感情が面白い。
『黙約のメス』の主人公は孤高の外科医鬼塚鋭臣ですが
彼のまわりの8人が主役となった話が八章。
真打として、沈黙の臓器ならぬ沈黙のコーディネーター
田村美鈴が登場して全てが明らかになります。
目次でそれが予想できるので、
どんどん読んでしまいます。
医療が進化すると、いままで諦めていた病気が治る利点はあるけど、それと同時に倫理的な問題も付随してくるんだなと。
臓器移植について考えること殆どないので、
いろいろ考えさせられました。
魚屋さんに並んでいるかたまりが、肝臓に見えてしまいました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
☆小説☆
- 感想投稿日 : 2021年12月3日
- 読了日 : 2021年12月3日
- 本棚登録日 : 2021年12月3日
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