同じ人物が繰り返し登場するので、一気に読むに限る。
時々前にもどって確認できるので、漫画はほんとうに便利。
そうそう。この本が出たあとに、冥王星が太陽系惑星じゃなくなったんですよね。
科学が変わることで歴史や神話にも影響がでる。
この本でもっとも興味をもったのはプロメテウスです。好みでもあります。
ギリシャ神話はめちゃくちゃ想像の世界であるのに、「毎日大鷲に肝臓をついばまれる」という表現だけが妙にリアル。
里中さんは「肝臓は再生能力をもっているということが古代ギリシャの医学でわかっていたのでは?」と考えるそうです。
私が考えたのはhttp://www.nttdata-getronics.co.jp/profile/spazio/spazio65/koike.htm
國學院大學教授の小池寿子さんによるものを、引用します。
>理性は、肝臓の苦みを利用して、腹腔に宿る人間の本能的で獣的な欲望を威嚇して統制し、またその甘みを利用して、正常な状態に保つ働きを有するのである。 そして前者の場合には、肝臓は萎縮し、変形し、後者の場合には健全な形状となる。たとえば暴飲暴食など不摂生から生じる生活習慣病も、理性を働かせて慎め ば改善されるわけだ。
プロメテウスは「あらかじめ考える者」だから、哲学的な意味で「肝臓」なんだと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
池田・里中・ヤマザキ・西原・益田
- 感想投稿日 : 2018年3月8日
- 読了日 : 2013年8月18日
- 本棚登録日 : 2013年8月18日
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