天下家康伝 上

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  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2015年4月1日発売)
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「天下 家康伝(上)」火坂雅志著、日本経済新聞出版社、2015.04.24
366p ¥1,728 C0093 (2023.10.03読了)(2023.09.22借入)(2015.06.20/4刷)
『覇王の家』司馬遼太郎著、『家康』安部龍太郎著、『どうする家康』古沢良太作・木俣冬著、と家康を主人公にした小説を読んで、火坂雅志さんのこの本を読んだのですが、材料はきっとほぼ同じなのでしょうが料理の手順や方法、味付け、配膳の仕方などがそれぞれ違って、楽しく読ませてもらってます。
この本は、一向一揆から始まって、築山殿の謀反のところで終わってます。続きは下巻で。

【目次】
序章
第一章 一揆
第二章 女と男
第三章 新たな戦い
第四章 進むべき道
第五章 京へ
第六章 戦いの日々
第七章 三方ヶ原
第八章 生と死 (信玄の死)
第九章 藤の花 (長篠の戦い)
第十章 相克 (築山殿謀反)

●比叡山焼討ちの理由(209頁)
比叡山の僧侶たちは祠堂銭(寺に寄進された金)を使って金貸し業を営み、財力をたくわえるようになっていた。
寺から借りる金の利子は、土倉とよばれる民間金融業者よりはるかに低利である。ために、諸大名の中にも延暦寺から金を借りて軍資金をまかなう者が少なくなかった。ことに、浅井氏、朝倉氏は、延暦寺から多大な融資を受けている。
信長が比叡山延暦寺に最初の狙いを定めたのは、浅井、朝倉方の、メーンバンク潰しという意味合いもあった。
●三方ヶ原で敗戦した家康(266頁)
決戦に勝利した武田勢は、逃げる徳川の兵たちを追って、山県昌景隊、馬場信春隊が、浜松城の間近までせまっていた。
しかし、城門が閉ざされると、彼らはそれ以上、城に肉薄することなく夜の闇の向こうへ引き揚げていった。
(篝火をともし、城門を開けたままにしていた、という説が多いのですが)

☆関連図書(既読)
「徳川家康の決断」本多隆成著、中公新書、2022.10.25
「どうする家康(一)」古沢良太作・木俣冬著、NHK出版、2022.12.10
「どうする家康(二)」古沢良太作・木俣冬著、NHK出版、2023.03.20
「どうする家康(三)」古沢良太作・木俣冬著、NHK出版、2023.07.25
「覇王の家 前編」司馬遼太郎著、新潮社、1973.10.25
「覇王の家 後編」司馬遼太郎著、新潮社、1973.10.25
「司馬遼太郎『覇王の家』」安部龍太郎著、NHK出版、2023.08.01
「家康(一)自立篇」安部龍太郎著、幻冬舎、2016.12.20
「家康(二)不惑篇」安部龍太郎著、幻冬舎、2018.10.25
「浅井長政の決断」笹沢左保著、角川文庫、1990.10.10
「天地人 上」火坂雅志著、NHK出版、2006.09.25
「天地人 下」火坂雅志著、NHK出版、2006.09.25
「「天地人」を歩く」火坂雅志著、祥伝社、2008.09.15
「直江兼続の義と愛」火坂雅志著、NHK出版、2008.11.15
「真田三代(上)」火坂雅志著、文春文庫、2014.11.10
「真田三代(下)」火坂雅志著、文春文庫、2014.11.10
(アマゾンより)
戦国乱世を平定した武将、徳川家康没後400年の年に、渾身の筆で世に問うた遺作!
信玄・謙信のような軍略の才も、信長の突破力も、秀吉の人間的魅力も持ち合わせていない戦国大名が、なぜ天下人という高き嶺の頂に辿りつけたのか――。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2023年10月10日
読了日 : 2023年10月3日
本棚登録日 : 2023年9月30日

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