相変わらずジンミリくるいい話ばかり。 この巻で得に気に入ったのは「夏のしつらい」と「夜伽の客」。
「夏のしつらい」では季節に合わせて、座敷のしつらいを変えて行くと言うのは雅でいい。 現代社会ではこういう手間をかけた生活と言うのは本当に贅沢になってしまったと思う。仕方ないこととはいえ、こう言う形としてでも教えてもらはないと雅な季節の楽しみ方わからなくなってしまうのではないかと思う。
「夜伽の客」死別と言うテーマは安直ではあると思うが、それでも普遍的にくるものがある。通夜の席において、旦那の知らなかった面を知り、お互いに知らなかった面を知るという、遅すぎた理解ではあるが、それによって救われると言う、なかなかにカタルシスのある話だった。
あとがきにあったが、著者は漫画家デビュー30周年らしい。雨柳堂も20周年、これからも長くつづいて欲しいと思う
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- 感想投稿日 : 2018年11月24日
- 読了日 : 2011年10月30日
- 本棚登録日 : 2018年11月24日
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