ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2019年7月12日発売)
3.74
  • (779)
  • (1636)
  • (1253)
  • (178)
  • (60)
本棚登録 : 17454
感想 : 1632
4

非行少年たちは自分が犯した罪に対して反省などはしていない。

それは何故か反省が出来ない。

少年院に行く少年たちは
読み書きや計算などが出来ず、タイトルにあるようにケーキの三等分に切ることも出来ない。

それはIQが低いと言うわけでもないIQが高くても、未来を想像する力が著しく欠けている少年が多く、自分の欲求を消化する行動の選択肢が犯罪であっても実行してしまう。

それに少年たちは見る力が弱く相手の表情などから相手の気持ちを読み取る事が出来ない。

想像力が弱いと目標が立てれない。
そのことにより2つ困ったことが起きる。
→1つ目は努力しないので成功体験が得られず
自信をつけることができず、自己評価か低い状態が続いてしまう。

→2つ目は悪いことをしても反省出来ない

それに対人スキルが低い少年たちが多い。
そのことにより、嫌いな事を断れなかったり、他者に助けを求めたり出来なくなってしまう。

こういう少年たちが更生しようと思う時は?
1.将来の目標が決まった時
2.信用できる人に出会えた時
3.人と話す自信がついた時
4.勉強がわかった時
5.大切な役割を任せられた時

このように一般の人が小学生や中学生など社会人になる段階のどこかで経験することを経験しないまま社会に出る事により非行に走ってしまうケースが多くなる。

現在刑務所1人を年間養うのに300万円ほどの税金がかかるのでそれだけでもかなり損失です。

それとは別に犯罪被害者の損害賠償がありこれは支払われてないのがほとんどです。

よって罪を犯す前に事前に防ぐ対応が必要になってきている。

犯罪を起こす動機をなくす事が少年あるいは未来の日本を救う為には必要と感じたが
それをするには途方もない時間と労力が必要。
そもそもそんな方法はあるのかと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月6日
読了日 : 2022年3月6日
本棚登録日 : 2022年3月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする