読んでおけてよかった一冊。
テクノロジーの視点からとらえた現代について、さらに哲学の視点からしっかりとらえなおすことができた。まだ理解しきれていないところもあるので、機会を見つけて咀嚼したい。
また、夢についても認識を新たにできてよかった。
■目次
・第1講義:記号論と脳科学
-映画について
-デリダの「ファルマコン」の問題とメディア論
-現代記号論とアナログメディア
-デジタルメディアの出現
-言語中心主義に対する、新記号論における「文字」
-メディアの「技術的無意識」
-文字に関するいくつかの認知科学的知見
・第2講義:フロイトへの回帰
-フロイトの「不思議メモ帳についての覚書」
-フロイトの第一局在論と第二局在論
-フロイトの心的装置モデルの原則(「第一局在論」以前の考察から)
-第一局在論
-物表象と一次過程・二次過程
-フロイトの「夢の過程」
-第二局在論
-超自我と「集団の心」
-ソシュールの立場(記号内在主義)
-欲望と抑圧のコミュニケーション
-第三のコミュニケーション
-文系と理系との分離の行きついた先
-夢と哲学問題
・第3講義:書き込みの体制 1.情動と身体 ──スベテが「伝わる」とき
-ダマシオの樹と、フロイトとの類似性
-記号の正逆ピラミッド
-正逆ピラミッドの界面と情動/感情について
-スピノザと身体性
-テレビと「笑い」
・第3講義:書き込みの体制 2.記号と論理 ──スベテが「データ」になるとき
-テクノロジー変遷と指標・類像・象徴のコミュニケーション
-ブーニューとデリダの「現在」
-『記号』接地問題
-ボトムの界面にあるパラダイム
-「記号の正逆ピラミッド」と夢」
-述定と仮説形成(アブダクション)
-パースとブーニューの『記号』設地問題
-現象学の『記号』設置問題
-まとめ:そもそも記号とはなにか、記号が成立するとはなにか
・第3講義:書き込みの体制 3.模倣と感染 ──スベテが「ネットワーク」になるとき
-フロイトの「同一化」とスピノザの「模倣」」
-感情の感染と権力
-二〇世紀の資本主義の四つの柱
-アメリカ型資本主義と消費
-消費者というポジションから問う
-まとめ
・4つの追伸 ハイパーコントロール社会について
・第1の追伸 文字学について
・第2の追伸 資本主義について
-消費資本主義とヒトの情報化(可分子化)
-図書館産業革命
-超グーテンベルク的普遍図書館の世界
-言語資本主義
・第3の追伸 権力について
-アルゴリズム的統治性
-アルゴリズム的統治は現実そのものを計算する
-デジタル環境での自己の技法
-一般文字学の問いとしてのエリクチュール
・第4の追伸 自由について
-「自由」の問題の射程
-リベットの実験(受動意識仮説)
-パンデモニアムによるエージェンシー・モデルとしての自由の主体
-データと無意識と自由
-カルドンのデータ計算アルゴリズムの類型
-ジルベール・シモンドンの心理的・集団的固体化
-自由とは
-固体化と共有、ちぐはぐなもの
-自己のプラットフォームをどうつくれるか
- 感想投稿日 : 2020年11月16日
- 読了日 : 2020年10月29日
- 本棚登録日 : 2020年11月16日
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