名著であり、独ソ戦の凄惨さを描いているとして、その実態を知りたくて読んだ。
もう少しミクロな、エピソードレベルの諸事象の描写を期待したが、内容的にはもっと大局的な、かつ軍事的な、独ソ戦の作戦進行がほとんどではあった。
読んで参考になったのは、イデオロギーとしての絶滅戦争であったという点。これは認識できていなかった。
ゆえに、外交手段としての戦争(の過程や結果で人が虐殺された)のではなく、殺戮殲滅そのものを目的として、手段として戦争が選ばれた、ということの凄まじさをようやく知ることができた。それにしてもこの規模には驚かされる。
一方で、現在においては戦争以外の手段による絶滅政策は進行している。
将来において、こうした絶滅戦争が再び起きないことを願わずにはいられない。
読書状況:読み終わった
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本:全般
- 感想投稿日 : 2023年11月19日
- 読了日 : 2023年11月2日
- 本棚登録日 : 2023年11月19日
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