時間資本主義の時代 あなたの時間価値はどこまで高められるか?

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  • 日本経済新聞出版 (2019年12月5日発売)
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・人は遠隔でコミュニケーションが取れるようになればなるほど、人と直接会おうとする。それは、出会いに付加価値を求めるからだ。人に会うことで、他と差をつけようとするのだ
・節約時間価値:そのものやサービスを利用することによって時間が短縮でき、他の高次な目的のために使用可能な有意義な時間が生み出される
・創造時間価値:そのものやサービスを利用することによって有意義な時間を過ごすことができる
・ダイナミックプライシングは消費者余剰から生産者余剰への移動だけでなく、新たなニーズを生むことができる。それは、利用者の時間価値を引き上げ、空間保有者や空間利用者によっての経済的メリットも引き上げるウィンウィンの結果をもたらすのだ
・「時間の効率化」のみの追求は、「無間地獄」やワーカホリックに陥る可能性が大である。「時間の快適化」という方向性を常に念頭に置き、その最終目的のために「時間の効率化」を行うのだ、という志向の流れを失うことがないように、時間資本主義の世界を生きていくことが肝要なのである。
・ショッピングモールは節約時間価値ではなく、創造時間価値のものが成功している。IKEA, Costco,ドン・キホーテなど
・TDR:創造時間価値 USJ:創造時間価値に加え、チケットの価格で節約時間価値の機能も付与している
・テッパン型消費:ここに来たら、これを利用したら損させませんと思わせることが大事。そして何度も目にしたものに対して、人は親近感や信頼感を持つ
・古いコンテンツだったとしても、それが一部の人の共感を生み出し、他社への共振や共鳴につながるかどうかがマーケットを規定する時代になって。そして重要なことに、共振や共鳴を生み出せるモノやコトは限界効用が逓減しにくい。それこそが、時間資本主義時代の「共時型」時空ビジネスの大きな特長であり、今後のビジネスの大きなポテンシャルである
・人は特定の人を認識した。そして、特定の人に認識されたいのだ
・「いつでも、どこでも」ではなく、「いま、ここ」という同時性の価値が高まっているのだ
・もし日本の平均年齢がニジェールのような10代であったなら、国民全体の持つ思い出の量はまだ少なく、これからの明るい未来を想像できるような製品、コンテンツ、コマーシャルが受けるだろう。しかし、40歳や50歳の人が多い社会だと、その人たちが見てきたもの、体験してきたことの総和が未来よりも大きく、過去を使ってマーケティングするほうがより効果的になる。
・カルペ・ディエム(今を楽しめ)
・未来はいくつもの名前を持っている。弱き者には「不可能」という名。卑怯者には「わからない」という名、そして、勇者と哲人には「理想」という名を(ユーゴ―)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 【ビジネス】発想法
感想投稿日 : 2021年1月3日
読了日 : 2021年1月3日
本棚登録日 : 2021年1月3日

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