「悲しむ」という言葉を耳にした時、最初に浮かぶのは、涙を流すほどの感情だ。
だがこの選集に収められているのはそういった激しい感情ではなく、人生の様々な場面で感じる「悲哀」の話。
大部分は淡々と冷静に綴られて、だからこそ時に強く胸を衝かれる。心に残る良作だった。時を経て手に取ればまた感想も違うのだろう。
今印象に残ったのは「断念するということ」(山田太一)、「或る朝の」(吉野弘)、「私のアンドレ」(時実新子)、「失われた私の朝鮮を求めて」(高史明)。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内作品
- 感想投稿日 : 2010年7月13日
- 読了日 : 2010年5月19日
- 本棚登録日 : 2010年2月24日
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