桃色トワイライト (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2010年2月26日発売)
3.94
  • (163)
  • (266)
  • (140)
  • (17)
  • (9)
本棚登録 : 1864
感想 : 207
5

「乙女なげやり」のレビューで「乙女」と「なげやり」の言葉の合体について書いたのだが、今回のタイトルは「桃色トワイライト」だ。
これは、しをんさん曰く「少女漫画タイトルの法則」によるものらしい。
「ひかえめレモン」「恋色メタモルフォーゼ」「ゆびさきミルクティー」「ときめきトゥナイト」「きもちフルムーン」
名詞を二つ重ね合わせると、なんじゃそりゃという珍妙さが生まれる。
そういうことで、意味が分からないが、何となくいかがわしくて、何かが起こりそうな予感の『桃色トワイライト』に決めたそうだ。

三浦しをんさんのエッセイは抜群に面白い。
だが、その面白さを伝える言葉が出てこない。
こんな表現力のなさをもどかしく感じていたら、解説の岸本佐知子さんが的確に書いてくれていたので一部を抜粋する。

---ココカラ→
三浦しをんのエッセイの最大の魅力は、何といってもライブ感だ。
次々に流れては過ぎていく〈今〉をはしっとつかみ取ってくる、その運動神経のよさ。
そうやってつかみとってきた〈今〉にあやまたずツッコミを入れていく、キレキレの言葉芸。
うかうかしていると、思いもよらないときに思いもよらない角度から思いもよらない語彙のツッコミが飛んできて、飲んでいたお茶を盛大に吹くことになる。
←ココマデ---

三浦しをんさんの「爆笑エッセイ」読破を目指して、2005年出版の本作まで達した。
2008年の「悶絶スパイラル」と2012年の「お友だちからお願いします」は読んだので、
次は2009年の「ビロウな話で恐縮です日記」を読みます。

# 最近は2000年~2010年頃の本もよく読んでいる (^-^)♪

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: *三浦しをん
感想投稿日 : 2023年5月19日
読了日 : 2023年5月19日
本棚登録日 : 2022年10月18日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする