なりたて中学生 中級編

著者 :
  • 講談社 (2015年11月6日発売)
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本棚登録 : 116
感想 : 14
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図書館で目にした中級編。ブクログの記録を確かめたら中級編だけ記録がない。初級編も上級編も記録にはあるけれど記憶にない。テツオは中学を「観察」して過ごしている。感想はあるが感情を言葉にできないでいる。体育祭の棒引きの最中に実況を録音してしまうほどの、テツオの「観察」して過ごす姿勢に違和感があるが、そのことを一番感じているのはテツオ本人だろう。
かわいい高野さんに「気軽に話しやすい男子」「アンリだけやなく、どんな女子も成田の彼女にはならない」と断言され、「おそらく友達もできない」とダメ押しされる。「アンリは、成田が友達もできずに一人で登校しているのを見かねて、一緒に登校してくれている」のセリフは強烈だ。
広報委員会の三年の荒木に、話をしてくれていて理解している高野さんと後藤がいること、体操着が汚れるくらいは参加していることを指摘され、「それで十分」と言われ、泣いてしまうテツオ。そして、広報の記事の「体育祭は苦手です」でとは違うと後藤に言われ「なじまん!」だと言うテツオ。
テツオの抱えている中学生活での違和感はもっている中学生は多いと思うが、それに気づかないようにしているのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: YA
感想投稿日 : 2022年5月26日
読了日 : 2022年5月26日
本棚登録日 : 2022年5月26日

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