アクアリウム (新潮文庫 し 38-1)

著者 :
  • 新潮社 (1996年7月1日発売)
3.10
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本棚登録 : 226
感想 : 29
3

最初、地底湖の謎生物の映像が頭の中でイメージできず、カワイルカを画像検索してようやく「彼女」の見た目と賢さに想像力が追いついた。
正直言って、ストーリーは正人と「彼女」の出会い・関わりの部分1/3しか面白くない。現実世界におけるドス黒いいざこざをわざわざ読書に求める人間は少ないのでは。
その前半部分の「彼女」の描写にぐいぐい引き込まれた。知性を持つ哺乳類が126年もの間、たった一人で閉ざされた空間で生き永らえる宿命が哀しく、正人の来訪を歓迎していただろうけど、種として異なるし、などなど色々考えた。
導入部分が暗く、澪という小悪お嬢様にウンザリするところを我慢して読み進めるのが苦痛だった。
題材がいいので運動家とミックスしてしまうのが勿体無いと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月2日
読了日 : 2024年3月2日
本棚登録日 : 2024年2月21日

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