ひよこのかずはかぞえるな (世界傑作絵本シリーズ)

  • 福音館書店 (1978年2月10日発売)
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本棚登録 : 265
感想 : 35
3

アメリカのユーモア絵本。初版が1978年。
こういった「取らぬ狸の皮算用」は、もしや世界共通なのかしら。
欲の深いおばさんを、笑えるかどうかで評価が分かれそう。
確かに、自分に都合の良い妄想を広げていくのは楽しいけどね。

毎日たまごを産むめんどり。
それを、自分が産んだかのように得意になって鳴くおんどり。(もうここだけで笑える)
全部で36個にもなったたまごを持って、おばさんは町へ売りに出かけていく。
さてその間、おばさんの欲はどんどんどんどん膨らんで・・

矢張り面白いのはこの部分で、しばしば「ぷぷっ」と吹きだしなら読んでしまう。
なんたって妄想の行方は、お金持ちに求婚されて大邸宅の奥方様になるのだもの。
36個のたまごからここまで考えつくのが、ある意味すごいわ。
ところがハプニングは突然やって来る。うん、こういうのもアルアル。
しかしこのおばさん、それでもめげないで考え直すのだ。このオチがさすがアメリカ。

カラー挿絵とモノクロ挿絵が交互に現れるが、どちらも遠目が利く。
テキストは無駄がなく、適度なユーモアが散りばめられてて楽しい。
おうちで読むと、見返し部分だけでもひとりで楽しめる。
小さな子の方が案外喜びそう。低学年から。約8分。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本・通年
感想投稿日 : 2019年2月28日
読了日 : 2019年2月28日
本棚登録日 : 2019年2月28日

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