初版が1998年なので、私はすでに立派な(?)大人である。
瓜南直子さんの挿絵があまりに昭和チックなので、もっと古いものかと思ってしまった。
ああ、小学生の頃の夏休みに、この本を読みたかったなぁ。
ファンタジーとミステリーとユーモアの、ちょうど境目あたりをゆらゆらしているこの作品は4つの短編からなり、猫の語りで終始する。
「オイラはのらねこ。ずいぶんまえからここらにすみついている。うろうろしながらくらしていると、いろんなものを見るぜ。」で1話目が始まり、「オイラはのらねこ。いや、のらねこだった、というのがただしい。オイラはかいねこになったのだ。」で4話目が終わる。
表紙の画像を見ると分かるように、ちょっぴりクセモノの猫ちゃんである。
でも、悪さは特にしない。優秀なリポーターではあるけれどね。
たかどのほうこさんと言うと、内容のあるずっしりしたものを想像するけれど、これは一貫して猫の江戸弁(笑)で語られるのでさらっと読めてしまう。
2話目の「もちつもたれつの館のまき」が特に面白く、持ちつ持たれつってそういうことだったのかと、妙に納得して、そしてとてもほっとした。
困った人も登場するが、読み手を裏切らない安心感が底辺にあるので、時々くすっと笑いながら最後まで一気に読めてしまう。
続編が欲しい。これだったら、猫の語りで次々にお話しが出来そうに思う。
北海道にお住まいのたかどのさんに、お願いのお手紙を書こうかな。
いや、うちの猫たちに書いてもらおうかな。
ちょっと頼んでみよう、にゃんにゃん。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
猫もの
- 感想投稿日 : 2013年7月12日
- 読了日 : 2013年7月12日
- 本棚登録日 : 2013年7月11日
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