本日読了。
文字がほどけ、
糸水となり流れ出す、
感情だとか情景だとか欲望だとか観念だとか気候だとか音だとか、
言葉に表すことのできるあらゆるものたちの文字が。
誰でもない、
男ですら、
女ですら、
私ですらない透明な者が、
その流れに身をゆだね、
上から下に、
下から上に、
ただただ、
たゆたう。
その「流跡」をなぞり、
浮かび上がった(もしくは沈み込んだ)ものたちを、
再び言葉に戻し、
編み上げた物語。
それは、
紙片とインクでできた奥付のある本で始まり、
パソコンのモニター上で終わる(実際には終わらないが)。
文学の衰退、
ましてや死が、
ただの幻でしかないことを、
静静と謳う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年2月23日
- 読了日 : 2014年2月23日
- 本棚登録日 : 2014年2月23日
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