少女マンガのオールドファンなんだけど、吉野朔実作品とはすれ違ってしまった。「ぶ~け」が出た頃、私は大学生で、さすがに「マーガレット」「りぼん」は卒業しており、創刊されたばかりの「プチフラワー」や「ララ」をむさぼり読んでいた。小さくて分厚い変わった見かけの「ぶ~け」は、ちょっと下の年齢層向けだったように思う。内田善美さんとか吉野朔実さんとか、絵のうまい人が描いてるなあと思いつつ、手に取ることはなかった。
だから、私にとっての吉野朔実さんは、「本の雑誌」にずっと描いている本好きの人、であった。いつも楽しみに読んでいた。もうあれが載ることはないとは、まだうまく飲み込めない。それぞれに語られる追悼の言葉から、得がたい個性を持った人の姿が浮かび上がってきて、切ない。
ずいぶん前に、本好きマンガ好きの年下の友人から「吉野朔実の大ファンなんです。読みます?」と尋ねられたとき、たぶんすごく気のない返事をしたと思う。久しぶりに彼女に連絡を取ってみようかと考えている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
雑誌
- 感想投稿日 : 2016年7月26日
- 読了日 : 2016年7月26日
- 本棚登録日 : 2016年7月26日
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