謙信の軍配者

著者 :
  • 中央公論新社 (2011年7月1日発売)
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本棚登録 : 621
感想 : 104
5

読み終わってしまった。
小太郎の幼少時代と足利学校での出会いを描いた一巻、
小太郎という親友を得て、武田晴信、雪姫や千草と出会って優しい心を取り戻す勘助が中心の2巻、
そして3巻は長尾景虎に仕官した冬之介の話で完結巻。

終わり方も良かったのだけど、全体のリズムが素晴らしい。
旧友との邂逅(仕事で会ってるんですが)や勘助家族のほのぼのから、一転軍略や政治の話になる、メリハリが効いてて、ゆっくり読みたいのに、ついついページを捲る指先が急いでしまった。

成長過程の景虎と(ちょうど2巻の晴信位な)と、一転、将として落ち着いてきた晴信、完成された感おのある氏康。それぞれが仕える主君の描写も良し。

帯にも痺れました。「友よ、次に合間見える時はその馘頂く」

軍師好きとしては堪らないシリーズでした。

最後の川中島の戦いは、なんとなく角川映画「天と地と」の場面を思い出してしまった。お金かけただけあってのスケールで良かった。そういえば謙信は渡辺謙さんが白血病で降板して、榎木さんでした。それが残念でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フィクション
感想投稿日 : 2011年8月24日
読了日 : 2011年8月24日
本棚登録日 : 2011年8月3日

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