キャラクター批評。ページが多く文章量もかなり多いが、凄く面白かった。少しでもオタクを自覚している人が読んだら夢中になること間違いなしかと。批評本だけあって難しい表現や単語が多いものの、扱っているテーマがそもそも面白い(初音ミクややる夫、東方など)ので読むのが苦になるというものではない。
自分は特に『マブラヴ(オルタ)』について多くページを割かれていたことが嬉しかった。実際プレイして相当印象に残った作品だったので凄く興味深かった。他に『ジョジョ』や『ハルヒ』、『ローゼンメイデン』などの有名タイトルにも考察が為されていて、大変読み応えがある。また自分は未プレイだが、『kanon』や『Air』、『ひぐらし』や『うみねこ』についても扱っており、そちらに興味を持つ良いきっかけとなった(その代わりネタバレはほぼ全開なのだけど。
その他『Fate』や『Sound Horizon』、ボーカロイドや東方projectにニコニコ動画という場の考察、そして先に述べたやる夫や他のアスキーアートなど、『そちら側』の人間なら反応せざるを得ないテーマが多く取り扱われているので、上記タイトルで一つ二つアンテナに引っかかった人にはおすすめしたいところ。「こんなこと考えて作品見て(遊んで)いるのか!」と驚かされること請け合いです(普段からそんなこと考えている筈もないだろうけれど)。
自分がこの本に興味を持ったのは、昨年の冬コミケで売っていたBLACK PASTの『ビジュアルノベルの星霜圏』という本を読んだことがきっかけなのですが、こちらも特におすすめしたいです。こちらはタイトル通りビジュアルノベル――所謂美少女ゲーム(含18禁)についての批評がメインなのですが、クリエイターへのインタビューなど特に興味深い内容になっています。
「我こそは(オタク)!」という人は是非チェックしてみては如何でしょうかっ!
- 感想投稿日 : 2012年3月10日
- 読了日 : 2012年3月10日
- 本棚登録日 : 2012年3月10日
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