- Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062837385
作品紹介・あらすじ
最もリアルで最も同時代的なキャラクター批評の最新形。
固有名(キャラクター)に宿る哲学、クラウド化する二次創作、現実化されなかった可能性――水子の物語。現在を彩る物語たちを三つの異なる視点から照射し、そこに見出され問われる新たな作家性“ゴースト”を浮上させる。もう成長しない日本と、その震災以後の作品(コンテンツ)に宿るべき“希望”を描き出す渾身の書。満を持していよいよ登場!
「東浩紀のゼロアカ道場」から発掘された一つの才能が、難産の末ついにデビュー!
東浩紀、推薦!
「『動物化するポストモダン』『美少女ゲームの臨界点』の精神は死に絶えていなかった――セカイ系コンテンツ批評の新たな逆襲!」
感想・レビュー・書評
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リアルな人間関係上の感情移入と、キャラクター的なものについてのそれが等価になってしまっている自分にとって、その方向のまま思考を進めるのに役立った。
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ばづくーるラボメンバー H.Y.さんのオススメ
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キャラクターとは一体何か。
本書では、象徴、アイドル論の流れで捉えなおし、ゴーストという概念を提唱しています。
VOCALOID、東方、ひぐらし、Sound Horizonにアイドルマスターetc……。
気になったなら是非一読してみてください。 -
キャラクター批評。ページが多く文章量もかなり多いが、凄く面白かった。少しでもオタクを自覚している人が読んだら夢中になること間違いなしかと。批評本だけあって難しい表現や単語が多いものの、扱っているテーマがそもそも面白い(初音ミクややる夫、東方など)ので読むのが苦になるというものではない。
自分は特に『マブラヴ(オルタ)』について多くページを割かれていたことが嬉しかった。実際プレイして相当印象に残った作品だったので凄く興味深かった。他に『ジョジョ』や『ハルヒ』、『ローゼンメイデン』などの有名タイトルにも考察が為されていて、大変読み応えがある。また自分は未プレイだが、『kanon』や『Air』、『ひぐらし』や『うみねこ』についても扱っており、そちらに興味を持つ良いきっかけとなった(その代わりネタバレはほぼ全開なのだけど。
その他『Fate』や『Sound Horizon』、ボーカロイドや東方projectにニコニコ動画という場の考察、そして先に述べたやる夫や他のアスキーアートなど、『そちら側』の人間なら反応せざるを得ないテーマが多く取り扱われているので、上記タイトルで一つ二つアンテナに引っかかった人にはおすすめしたいところ。「こんなこと考えて作品見て(遊んで)いるのか!」と驚かされること請け合いです(普段からそんなこと考えている筈もないだろうけれど)。
自分がこの本に興味を持ったのは、昨年の冬コミケで売っていたBLACK PASTの『ビジュアルノベルの星霜圏』という本を読んだことがきっかけなのですが、こちらも特におすすめしたいです。こちらはタイトル通りビジュアルノベル――所謂美少女ゲーム(含18禁)についての批評がメインなのですが、クリエイターへのインタビューなど特に興味深い内容になっています。
「我こそは(オタク)!」という人は是非チェックしてみては如何でしょうかっ! -
やる夫とか初音ミク、東方の流行で不思議に思っていたことが整理された、ように思う。哲学用語や難しそうな参考文献が多く、作者の主張を理解出来たとは言えない。とは言え知っている作品について触れているところは興味深く読めた。特にマブラヴ、うみねこについては今更の驚きがあった。知らない作品は思いっきりネタバレだがどれも古い作品でプレイあるいは読む機会もなさそうだしまあいいか。批評の本は初めて読んだが小説の後ろについている短いもので十分だと思った。
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10/19
ソシュールの言った恣意性は外国語との非対称性ではないって丸山圭三郎は言っていた気がするんだけど。
あとがきは面白い。 -
美少女ゲーム、マンガ、アニメなど、様々なジャンルに対して、
「ゴースト」を語る。
「やる夫」について書かれた部分など、
「やる夫」がゲシュタルト崩壊を起こしそうな勢いだ。
彼の説明する想像力の世界は、確かにこの先の世界を
考えるための礎になりうると考える。
2ちゃんねる、ニコ動、AKBなどその歴史を深く掘り下げて
見ることも出来ておもしろい。
あと、なにより読みやすい。