天職は寝て待て~新しい転職・就活・キャリア論~ (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2012年6月15日発売)
3.49
  • (6)
  • (14)
  • (15)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 118
感想 : 18
4

気になった項目を抜粋します。

第一章 転職は、なすべきか、なさざるべきか
・人間万事塞翁が馬」の喩え通り、どの職場体験がどのような影響を後の人生に与えるのかは、誰にも分からないのです。
・人は誰でも得手なことと不得手なことがある。誰に、どの仕事を、どこまで要望するかが大事やなあ

第二章 従来の転職の「方法論」の問題
・組織としてのルールが個人に優先されるような軍隊的・全体主義的な組織が、性に合わないのだな

第三章 いい偶然を呼び込むには?
・我々のキャリアは用意周到に計画できるものではなく、予期できない偶発的な出来事によって決定されます。
・新しいことを始めようとすると、最初はなかなかうまくいきません。特にキャリアチェンジの場合、前の仕事との比較感が常に頭の片隅にあるので、「こんなに苦労するのなら前の仕事のほうが良かった」といって新しいキャリアをあきらめてしまう典型的な落とし穴がつきまといます。
・キャリアの転機につながる縁は、親戚や友人等の親しい間柄ではなく、むしろそれほど親しくない関係の人からもたらされることが多い
・このプログラムは自分からは決して裏切りません。まず協調し、相手が協調する限り協調し続けるという「いい奴」な戦略です。
・バーバラ ミント『考える技術・書く技術』、照屋華子・岡田恵子『ロジカル・シンキング』、齋藤嘉則『問題解決プロフェッショナル』

第四章 「攻め」の転職と「逃げ」の転職
・自由さを獲得したければ不自由な期間を過ごさなければならない、という考え方には、時代を超えた普遍性がある
・社会心理学では「グループダイナミクス」という概念で整理しますが、全体がある意見に傾きつつある中で自分だけ違う意見を言う、というのは、心が自由でないとできない行動です。
・特に、高すぎる報酬は内発的動機を粉砕してしまう恐れがある。
・楽器の習得には大変長い時間がかかるので、内発的動機を失ってしまうと絶対にマスターできません。
・よく知られる「洋服屋と悪童」の小話も同じ心理メカニズムに基づいたストーリー
・なぜよくないかというと、サービスの対価をいただいていないからです。
・広告代理店におけるアカウントサービスはまさにこれと同じで、終わりがありません。なぜ終わりがないかというと、「頭脳労働を無料で提供する」という構造になっているからです。
・「労働」がもたらす幸福感の本質が「価値を提供している、誰かの役に立っている、感謝されている」という実感によってもたらされるのであれば、給料の額よりも、本当に「労働」をさせてくれるところを選ぶ、というのが人生を幸福に歩むためのポイントなのではないでしょうか。

第五章 エモーショナル・サイクル・カーブへの対処
・いわゆる「お蔵入り」というパターンは、だいたいこの「低気圧状態」を楽観的に乗り切れないことで発生しています。
・入社後に初めて見えてくる現実によって、当初の期待や想定が打ち砕かれて戸惑うことを、キャリア論の世界では「リアリティ・ショック」と言っています。
・しかし、一方で雑用や小さな仕事のなかに、先輩たちが活躍している仕事のエッセンスが隠されているものなのです。
・まずは「オープンであること」が大事です。オープンとは「受け入れる」ということです。
・組織への同化の大事な時期であるエモーショナル・サイクル・カーブの下降局面で、自分自身を異物として際立たせる方向に持っていってしまう危険性があります。
・「とにかくいままでのやり方は、まったく通用しない。ゼロから出直しだな」と腹をくくれた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 仕事
感想投稿日 : 2019年1月5日
読了日 : 2019年1月5日
本棚登録日 : 2019年1月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする