河童・或阿呆の一生 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1968年12月15日発売)
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感想 : 226
3

暗い
芥川が自殺の直前に書いた物語たちであるのでそれが自然だったりはするのだが

芥川の「唯ぼんやりとした不安」を書いていると言われている河童は特にそれがすごく読み取れるような気がする
芥川は周囲と価値観が合わなかったのかもしれない
だから、周りの人物を河童に見立てることで小説という形を取った彼なりのSOSを発していたのかもしれない
こんなことを言えるのも、芥川が自殺したという帰結を知っている今だから言えるのかもしれないけれど…
リアルタイムでこれを読んだ時、もし、芥川と知り合いだったら自分は彼に何と声をかけるだろうか
そんなことを考えていた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年9月4日
読了日 : 2022年9月4日
本棚登録日 : 2022年9月4日

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