明治三十五年一月に起こった「八甲田山雪中行軍遭難事件」にまつわるミステリー。
歴史雑誌記者の菅原は、八甲田山遭難事件を特集するとため、過去の記録に当たるとともに現地を取材し、遭難死者数が二百名から百九十九名へと変更されているのは何故か、そして当時の陸軍は何故下級兵卒に十分な防寒対策を施さずに行軍させたのか、この2つの謎に行き当たる。敢えて防寒対策を施さなかったことの裏に、日露戦争に備えた陸軍の思惑があるのではないか、という謎を提示した特集記事は成功を収め。特集第2弾を組むことに。残された、遭難死者数の謎を求めて雪吹の八甲田山を訪れた菅原は…。
その日、旭川で氷点下41度を観測した記録的な異常気象の日だったことや、冬の八甲田山行軍が日露戦争に備えた極寒の地の行軍訓練だったことなど、知らなかったな。
ラストが息詰まるサスペンスになっていて、十分楽しめた。新田次郎も読もうかな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2020年12月9日
- 読了日 : 2020年12月9日
- 本棚登録日 : 2020年12月8日
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