外資系コンサルタントのインパクト図解術

著者 :
  • 中経出版 (2013年7月24日発売)
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本棚登録 : 296
感想 : 17
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【目的】 人の心を突き動かし、行動を起こしてもらう資料の作り方を伝える。

【収穫】 既存資料からの切り貼りレベルから、メッセージを起こしてその部分にフォーカスしてスライドを作成する感覚が身に付いた。

【概要】 本書では、インパクトのあるメッセージの作り方に始まり、ストーリーの構成、インパクトを図解して伝えるまでの一連のノウハウを紹介する。
1.メッセージ: インパクト=印象力×説得力×影響力。6つのインパクト要件SUCCESsを活用する。①単純明快(Simple)、②意外性(Unexpected)、③具体的(Concrete)、④信頼性(Credible)、⑤感情訴求(Emotional)、⑥物語性(Story)。これを①②というように2つずつ3段階のステージに分けてメッセージを練り、質を上げていく。
2.ストーリー: 資料の全体像を示したフロー図のストーリーボードを作成する。メインメッセージと、サブメッセージをピラミッド構造で定義し、章立て、山場をわかるようにする。重要なのは手書きで作成すること、詰め込みすぎないこと、自分本位にならないこと。
3.インパクト: 「ノイズカット」と「フォーカス」で伝えたいメッセージがわかるように絞り込む。ノイズカットは、余計な情報を削除すること。例えば、グラフの色や目盛りを最小限にすることなど。フォーカスは、最も着目すべきところに視線が向くようにすること。例えば、グラフならレイアウトや大きさを調整して、グラフの意味を書き込むなど。図で表現する場合は、①体系化、②表現要素の抽出定義、③関係設定、④作成というステップを踏む。

【感想】 いくつか読んだ図解術の書籍の中では、今のところ一番仕事に活かせる内容。自分がよくするミスは、情報を盛り込みすぎ、実際に説明するときに何を言っていいかわからず飛ばすページがあることだったが、全体の流れの中でそこで言いたいことを考えられるようになった。またノイズカット、フォーカスの技法も有用だった。例えば今まで表に罫線を当たり前のように引いていたが、それもノイズになり得るというのは、言われてみればなるほどと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2014年7月22日
読了日 : 2013年10月8日
本棚登録日 : 2013年10月4日

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