早逝した著者の意を継いで友人たちが出版したという経緯のせいか、通読してみると章によってニュアンスが異なるところもあるような気がする。しかし森一刀斎と同じような語り口は親しみやすく、読んでいても肩が凝らない。確率のテキストブックとして標準的なのかどうかはわからない。正規分布についてのフーリエ変換に関する双対性から物理学における「不確定性原理」を読み物的に紹介するところは面白かった。また、「帰無仮説」は「ながしびな」のようなものというのは、印象に残る表現である。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
数学
- 感想投稿日 : 2009年7月20日
- 読了日 : 2011年11月18日
- 本棚登録日 : 2009年7月20日
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