流山がすごい (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2022年12月19日発売)
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本棚登録 : 385
感想 : 48
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関西からは、流山はひどく遠いところにある。どういう土地なのか、イメージが湧きづらいのだが、この本が描くイメージはビビッドだ。
街クリエーターやイベンターの手柄話ではないのが良い。ジャーナリズムの専門家であり、住民・当事者でもある筆者の自分事としての熱量が伝わってくる。
生き生きとした街を維持するのは、行政と住民のコンビネーション、ビジョンがうまく繋がって回ることが必要だということがわかる。
ただ、流山も、今は良いかもしれないが、全ての世代、全ての生業にとって、幸せな街なのか、今後もそうあり続けるのかどうか。今のインフラ・アセット、住民はやがて変性していく。CITYは時間的に連続した実体だ。そのとき、街はどうなるのか、を考えておくほうがいいだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治・経済・法律・社会
感想投稿日 : 2023年1月28日
読了日 : 2023年1月28日
本棚登録日 : 2023年1月16日

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