江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社 (2005年1月12日発売)
3.82
  • (50)
  • (43)
  • (78)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 533
感想 : 48
3

蜘蛛男を楽しみに読んだら、最後の盲獣に全部持っていかれました。
こういう話を思いつく乱歩は、本当に狂ってます(褒め言葉)。

読んでいて気持ちのいい話ではないのに、なんとなくクセになる。エログロナンセンスを体現したような作品で非常に面白かった。
光文社文庫の全集の魅力でもある、乱歩自身による解説。ここでも全集に入れたくなかったとか、作者すら吐き気を催したから文章かえたとか、「作者がそれ言っちゃうんだ!」と思うことを赤裸々に書いてくれて、それがまた楽しいんですよね。

人に勧められるか、と言われると難しいですが、エログロの中にある描写の美しさは、読んでいてくどく感じないので、私は大好きです。

次巻も楽しみ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年9月8日
読了日 : 2022年9月8日
本棚登録日 : 2022年9月8日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする