ルーシーは墓前で泣き崩れた。ナポレオンとの戦争に出征した恋人が命を落とし、ついさきほど葬儀が終わったばかりなのだ。ああ、これから私はどうすればいいの?途方に暮れる彼女の傍らにすっと紳士が立ち、話しかけてきた。「どうやら僕たち二人とも厄介な状況に陥ったようだね」亡き恋人の兄、シルヴァーソーン卿だった。彼もまた、家督を継ぐ男子が自分一人になってしまい、どうしても結婚しなければならない立場に置かれたのだ。「僕たちの問題をいっぺんに解決する方法があるんだが…」彼は大まじめにルーシーの顔を覗き込んだ。
お互いの利益のための契約結婚が、というお決まりの展開。それなりに悪役も出てきて読み応えはあった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ヒストリカル
- 感想投稿日 : 2010年8月5日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2010年8月1日
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