現代の図書館では、「本」以外にもDVDなどの映像物の閲覧もできるが、さすがに「本人」の貸し出しは想像を超える。
主人公はかつてミステリー作家としていくつもの作品を世に出した人物、そのクローンを図書館の蔵書ならぬ「蔵者」として閲覧・貸出を行うという未来設定のSF小説。
この「図書館の蔵者」という不思議な設定と、出てくる小道具などにSF的な要素があるも、本筋はアガサクリスティやエラリー・クィンのミステリー
殺人事件現場に「こころ」の文庫本が墜ちていた、さあ夏目漱石のクローンを図書館から借りてきて、犯人を推理してもらおう・・・・・って感じ(こんな推理小説はありません…たぶん)。
怪しげな洋館、富豪家族の確執と謎の死、主人公たちを追う謎の人物たちなど、ミステリー色満載!
一冊あっという間に、ミステリーとして違和感なく面白く、いただきました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外SF小説
- 感想投稿日 : 2022年7月6日
- 読了日 : 2022年7月5日
- 本棚登録日 : 2022年2月12日
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