金より大事なものがある: 金融モラル崩壊 (文春新書 545)

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年12月1日発売)
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感想 : 4
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 低年齢者にIT技術を教えることには賛成できない。現在のIT技術が時代遅れになる可能性が高いからだ。ならばしっかりした金融知識を低年齢者に教えることが重要なのだろうか。それだけでは不足だ。大事なことは、社会の「信頼」の大切さと金融の「信用」とのつながりを噛み砕いて教えることなのだと本書は提案する。

 自社の株価を吊り上げることを最優先させた弊害として、忠誠心やモラルの低下を招く。なぜなら会社の幹部はモノづくりに腐心することなく、企業買収などを繰り返すことで利益を得ようとするからだ。その甘い蜜に群がる業界の人々に倫理観はない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養・知識・雑学・その他
感想投稿日 : 2010年5月27日
読了日 : 2010年5月27日
本棚登録日 : 2010年5月27日

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