ロンドンのホテル、クラリッジの舞台裏を覗いたノンフィクション。伝統を重んじる高級ホテルを合理的に効率よく運営できるよう改革し、なんとか利益を上げようと奮戦する支配人を始めとして、ホテルを支えるさまざまなホテルマンたちの日常業務、お客たちの奇妙な生態を描いている。
ああ、ホテルのサービスというものは、気が遠くなるようなディテールの積み重ねだ。コンピュータ・ソフトウェアなんかよりもっともっと不確実で損なわれやすい『商品』だ。そう思って何となく慰めを得てみたり。いやいや。
ええと、レストランと厨房に、その辺のメーカの営業と開発のような対立構造があるのが面白かった。あと、「ポテトチップス」とあるのは、イギリスの場合フライドポテトのことじゃないんだろうか。それとも本当にシン・スライスしたポテトのことだろうか。妙に食い物については気にかかる。ああ、また本質的じゃない部分に拘泥して。
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション・ルポルタージュ
- 感想投稿日 : 2004年12月30日
- 本棚登録日 : 2004年12月30日
みんなの感想をみる