ライチョウを絶滅から救え (ノンフィクション・いまを変えるチカラ)

著者 :
  • 小峰書店 (2019年1月21日発売)
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本棚登録 : 24
感想 : 2
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中村先生のライチョウ保全に関する取り組みを、中学生向けにわかりやすく幅広い内容で書き下ろしした本。視点が国松先生からのため、中村先生著の視点に比べ先生ご本人の動きや言葉、活動内容が見てとれて非常に面白かった。特にニホンザルがライチョウを襲った場面は、中村先生が必死に追い払う姿が垣間見れた。カッコウの研究者としても功績のある先生が、どのようにしてライチョウ研究に戻られたのか、師匠の羽田先生がライチョウを神の鳥と見ていたため、卵の採取すら許していなかったというエピソードも、今まで読んだ本にも書かれていなかったので新鮮だった。また地球温暖化の説明やライチョウ保全のためのシンポジウムの記述も詳しく、ライチョウ保全のファーストブックとしては大人が読んでも十分だと思う。(ケージ保護・アブレ雄については本人著の方がより詳しく書かれている)写真がまた良い。購入すると印税に一部がライチョウ保全活動に寄付できるようだ。もし、少しでも気持ちのある方は是非。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 動物・生物・科学
感想投稿日 : 2022年4月26日
読了日 : 2022年4月26日
本棚登録日 : 2022年4月26日

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